大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和44(オ)304 判決

主 文

本件上告を棄却する。

ただし、原判決主文一2の一四行目から一五行目にかけて、「D」とあ

るつぎに、「A」を挿入する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人島秀一の上告理由第一点について。

訴外亡Eがその生前に上告人Aに対し本件各物件を贈与または死因贈与したとの

上告人らの主張事実は認められない旨の原審の認定判断は、原審で取り調べた証拠

関係に照らして肯認するに足り、原判決に所論の違法は認められない。論旨は、ひ

つきよう、原審の認定にそわない事実をも合わせ主張して、原審の専権に属する証

拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰し、採用することができない。

同第二点について。

民法九七四条三号にいう「配偶者」には推定相続人の配偶者も含まれるものと解

するのが相当であるところ、原審の確定した事実関係によれば、本件遺言公正証書

の作成に立会した二人の証人のうちの一人である訴外Fは、遺言者Eの長女である

訴外Gの夫であるというのであるから、右公正証書は、同条所定の証人欠格事由の

ある者を証人として立会させて作成されたものといわなければならない。したがつ

て、右遺言公正証書は遺言としての効力を有しないとした原審の判断は、正当とし

て是認することができる。そして、右Fの配偶者Gが当該遺言によつてなんら財産

を取得していないことは、右判断を左右する理由とはならない。原判決に所論の違

法はなく、論旨は採用することができない。

同第三点はついて。

原審の確定した事実関係のもとにおいては、本件公正証書による遺贈をもつて贈

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与または死因贈与があつたものとなしえない旨の原審の判断は、正当として是認す

ることができ、原判決に所論の違法は認められない。したがつて、論旨は採用する

ことができない。

なお、原審が、原判決主文一2の一四行目から一五行目にかけて、「D」とある

つぎに、「A」と記入すべきところ、これを記入しなかつたのは、明白な脱字であ

るから、民訴法一九四条により職権でこれを更正することとする。

よつて、同法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 岩 田 誠

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

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